“名古屋めし” の高級路線、ひつまぶし
ご当地グルメとして有名な“名古屋めし”の中で、高級路線といわれるのが「ひつまぶし」だ。香ばしく焼き上げたうなぎを刻み、ごはんにまぶしてお櫃(おひつ)に入れる。そのまま食べるのはもちろん、薬味を添えたり、お茶漬けにしたりと楽しみ方もいろいろあって奥深い。この記事では、そんなひつまぶしを名古屋駅近くで食べられる人気店をご紹介する。
名古屋駅近くの「ひつまぶし」が美味しいお店10選(目次)
店舗 (クリックで詳細) |
アクセス |
① まるや本店 名駅店 | 名鉄名古屋駅直結 |
② 竜むら(たつむら) | 各線名古屋駅から徒歩3分 |
③ ひつまぶし 稲生 エスカ店 | JR名古屋駅から徒歩3分 |
④ ひつまぶし名古屋備長 エスカ店 | JR名古屋駅から徒歩3分 |
⑤ うな善(うなぜん) | 近鉄名古屋駅から徒歩5分 |
⑥ ひつまぶし名古屋備長 大名古屋ビルヂング店 | 地下鉄名古屋駅直結 |
⑦ うなぎ和食 しら河 名駅店 | 名古屋駅(桜通り口)から徒歩5分 |
⑧ 東京 竹葉亭 名古屋店 | JR名古屋駅直結 |
⑨ 弐澤千(にさわせん) | JR名古屋駅から徒歩5分 |
⑩ みゆき | 名古屋駅(新幹線駅)から徒歩1分 |
① まるや本店 名駅店
名古屋ひつまぶしの代名詞
名古屋駅直結の名鉄百貨店本店 9F。名古屋でひつまぶしといえば、の名店で、愛知県内はもちろん、東京やソウルにも支店を置き、外国人のお客さんも多い。
その時期に最も脂ののったうなぎを、指定の養殖業者から活きたまま仕入れている。新鮮なまま鰻師が一瞬の手さばきで開き、熟練の手業で焼き上げた表面は、皮のパリパリ感と中のふっくら具合が絶妙だ。
タレは江戸後期から継ぎ足してき秘伝のたまり醤油を使っている。うなぎの旨味とまろやかにとけあってほどけるようなおいしさだ。
愛知県の伝統野菜「かりもり」の奈良漬けと、うなぎと相性抜群にブレンドされた自慢の深蒸緑茶も絶好のお供。名店のこだわりを隅から隅まで堪能しよう。
※まるや本店 JR名古屋駅店の情報はこちら
② 竜むら(たつむら)
地産地消にこだわる和食の名店
名古屋駅から徒歩5分のクロスタワー地下1階。「竜むら」は、昭和53年創業の懐石・会席料理の老舗だ。
三河の新鮮な海の幸と、近隣三県で収穫した山の幸を使った季節折々の和食が自慢。敷居の高いイメージもある日本食を気軽に食べてもらおうと、手軽な一品料理もバラエティ豊富にそろえている。
名店が誇る「うなぎ櫃まぶし」は、鰻も、お米も、タレに使うたまり醤油もすべて愛知産。毎朝、職人が一つひとつ手開きし、炭火焼きする鰻は、こんがりとした表面の焼き目が食欲を刺激する。
格式の高さで少し気おくれするかもしれないが、あたたかな接客で迎えてくれるから安心だ。とくに昼時は、よりリーズナブルにひつまぶしをいただけるので、一人ランチでもぜひ気軽に訪れてほしい。
③ ひつまぶし 稲生(いのう) エスカ店
味も値段もお客さん思い
JR名古屋駅新幹線口からすぐのエスカ地下街にある「稲生(いのう)」。和モダンでおしゃれな店内は、一人でも家族連れでも入りやすい。
ほどよく脂ののった食べごろの鰻は、蒸さずに焼くことで、おどろくほどふっくら柔らかに。甘さと辛さが絶妙なバランスのタレは、より多くの人においしいと言ってもらえるようにと、試行錯誤の末にたどりついた味だ。
お客さん思いの信条は値段にも反映されていて、ランチは2,000円台からという値頃感でありがたい。
そのままいただくのもよし、ねぎとワサビをたっぷりのせるのもよし、お茶漬け風で楽しむもよし。地元にも愛される愛情いっぱいのひつまぶしを召し上がれ。
④ ひつまぶし名古屋備長(びんちょう) エスカ店
炭火焼ならではの極上のおいしさ
こちらもエスカ地下街にある、ひつまぶしの人気店。
お櫃のふたを開けると、鰻の照り照りとした艶と香ばしい縁の焦げ目が食欲をそそる。
登録商標されている「びんちょうひつまぶし」は、店名のとおり備長炭を使い、強火の遠火でじっくりと「地焼き」する。地下街にあるお店で炭火焼というのは、なかなか貴重だ。
熟練の職人が、鰻の状態を見ながら焼き加減を細やかに調整する。
タレの染みた鰻を口に含むと、ふっくらと柔らかな食感とまろやかな甘さが舌にしあわせな余韻を残す。
ランチの「ひつまぶし膳」は4,250円(税込)。
ひつまぶしだけでなく、「肝焼」「うざく」「うまき」など、お酒のアテになる逸品もあり、実際日本酒や焼酎もそろっているので、夜の時間帯の利用もおすすめだ。
※うなぎが無くなり次第閉店
⑤ うな善(うなぜん)
希少な青鰻を使った関東式ひつまぶし
近鉄名古屋駅から徒歩5分の場所にある「うな膳」。そのひつまぶしは関東風が特徴だ。
まずは白焼きしてうなぎの旨味をじっくりと凝縮。それを蒸すことでよけいな脂を落として旨味をさらに引き立たせつつ、ふっくら柔らかな食感をめざす。
めずらしいのはうなぎを小さく切り分けないこと。大きな切り身であるがゆえに、しゃもじを入れたときの心地よいホロホロ感を堪能できる。
一番人気はランチ限定30食の「炭火名古屋ひつまぶし」。20匹に1匹しかいない希少な青うなぎの上質な旨味と柔らかさを存分に味わって。
[日曜・祝日] 11:30-14:00
⑥ ひつまぶし名古屋備長 大名古屋ビルヂング店
ビジネスにもぴったりのひつまぶしランチ
地焼きが特徴の「ひつまぶし備長」は、本店を丹波郡大口町に構える。その支店としてエストとならび名古屋駅直結でアクセス抜群なのが大名古屋ビルヂング店だ。
たまり醤油香る特製ダレをまとって黄金に輝く表面は絶妙な “パリサク感”。対する中身はふっくら焼き上げられたうなぎの美味しさを存分に味わえるひつまぶしは、3,740円から。
平日のランチタイムは、ミニサラダやミニうざく(うなぎときゅうりの酢の物)、デザートがつく「ひつまぶし御膳」(4,950円)がおすすめだ。
ハイセンスな内装で個室もある大名古屋ビルヂング店は、接待やビジネスランチにもぴったり。日本酒やワインなどのアルコール類も充実しているので、ひつまぶしとのめくるめくマリアージュをぜひ堪能してほしい。
⑦ うなぎ和食 しら河 名駅店
多彩なメニュー展開で使い勝手良好
名古屋駅の桜通り口から徒歩5分ほどにある「しら河」。
料理人の確かな目利きで仕入れた特選うなぎの中から、ひつまぶしに最適の素材を吟味する。長年の経験に裏付けされた割き・焼きの勘と技術で仕上げるひつまぶしは、熱烈なファンをもつほどの人気ぶりだ。
“カリッ!ふわ~” が信条の、その名も「しら河のひつまぶし」は、程よく脂がのった鰻に秘伝のタレがたっぷり染み込んで至福のおいしさ。
鰻をもっと食べたい! という人は、鰻増量の「上ひつまぶし」を注文しよう。
また、名駅限定の「しらまぶし」もリピーターの多い逸品だ。白焼きのひつまぶしで、タレと胡麻、のりのハーモニーが食欲をそそる。
ほかにも、ミニサイズのひつまぶしに茶わん蒸しやサラダがついた「レディースセット」、ひつまぶしと天ぷらを一度に楽しめる「天まぶし」、刺身や天ぷら、小鉢がついた「しら河御膳」など、メニューの選択肢が多いことも魅力だ。
⑧ 東京 竹葉亭 名古屋店
江戸前と名古屋式の両刀づかい
名古屋駅に直結するJRセントラルタワーズのレストラン街に入る「東京竹葉亭」。江戸前と名古屋式、両方のひつまぶしを楽しめるめずらしいお店だ。
その歴史は、江戸末期に今の新富町で創業したことに遡る。北大路魯山人をはじめとする陶芸家たちに愛され、名古屋を含む日本の西側エリアに出店する足掛かりをつかんだ。
江戸前は蒸してから焼くので、鰻がよりふわふわとして柔らかいことが特徴だ。タレは醤油とみりんだけで作り、あっさりとしている。
一方、名古屋式は蒸さずに生の鰻を直接焼くので、香ばしくワイルドな味わいが際立つ。タレはたまり醤油と氷砂糖を使い、甘くて濃厚な味わいだ。
2名以上で来店すると、江戸前と名古屋式の「一緒盛り」も可能とのことで、食べ比べもできる。
うざく、うまき、お造りなどを組み合わせた豪華なコースも用意しているので、接待や慶事の会食にももってこいのお店だ。
⑨ 弐澤千(にさわせん)
斬新な割烹ダイニングでいただくひつまぶし
JR名古屋駅から徒歩5分のJRゲートタワー13階にある「弐澤千(にさわせん)」。1901年に、初代・澤田千吉が多治見で創業した日本料理屋「澤千」が前身だ。
その後、百十数余年の年月を経て名古屋の地にオープンした「弐澤千」は、伝統のうなぎ料理・鮎料理の新たな可能性を追求する “割烹ダイニング” としてグルメ通のファンを増やしている。
看板のひつまぶしはランチでもディナーでも大人気。ごはんの上を埋め尽くした肉厚のうなぎは、皮のパリパリ感と柔らかな身のホロホロ感が絶妙なコントラストを演出する。
タレは濃厚だがしつこさがないので、ボリュームがあっても意外なほど食べやすい。
お昼なら、「ひつまぶし」(3,740円)のほかに「弐澤千御膳」(2,750円)もおすすめだ。小さなひつまぶしに小鉢三種とお吸い物、もう一品はカルパッチョという斬新さが、弐澤千の個性を物語っている
⑩ みゆき
ひつまぶしを気軽に 庶民派の食事処
ひつまぶしをとにかく手軽に食べたければ、ここ。名古屋駅(太閤通口)から徒歩1分のミユキステーションホテル名古屋1階にある食事処「みゆき」だ。
ホテル宿泊者はもちろん、近隣のサラリーマンたちもランチにちょい飲みにと、足しげく通う。
生姜焼きや煮魚、フライなどのおなじみの定食とともに、名古屋名物ひつまぶしが味わえる。
ランチタイムはお安くなるのでとくにねらいめ。通常サイズ(夜3,300円→昼3,100円)は甘ダレの染みた照りのいいうなぎが丸ごと一本。
その下に敷き詰められたごはんもたっぷりで、小食の人なら小サイズ(夜1,750円→昼1,650円)が調度よいかも。
名古屋めしの筆頭、ひつまぶし(小)、味噌串カツ、手羽先がそろう「名物セット」(夜2,250円→昼2,150円)もおすすめだ。
食後のセルフのコーヒーで一休みしたら、またにぎやかな名古屋の街へ繰り出そう。
※土曜・祝日は22:00まで営業
[夜] 日曜・祝日
名古屋の力めし、ひつまぶしがおすすめ!
名古屋駅近くにあるひつまぶしの人気店10選をお届けした。香ばしい焼き目をつけて甘辛タレを染み込ませた鰻は、まさに極上のおいしさ。庶民的な名古屋めしのなかではややお高いが、それに見合う満足感が得られること間違いない。名古屋へ行ったら、地元屈指の力めし、ひつまぶしを堪能しよう。