カレー屋はスパイスの国際試合や
武蔵小杉はインド、ネパール料理の店が多く立ち並ぶ、カレーの激戦区だ。
ナンやパロタ、ビリヤニと食べるインドカレーは、本場志向、日印折衷ともに良さがある。
日本育ちのカレーライスは百名店選出店など、名店揃い。
栄養満点、スタミナ満点、国民食カレーにこだわりを注いだ専門店を選りすぐってご紹介。
①コスギカレー
コクと旨味の日本的カレー
武蔵小杉の名を冠する創作カレー屋「KOSUGI CURRY」は、カフェ風の装いをしたカレー店。2011年夏に三輪車での移動販売からスタートし、今では地元民のハートをガッチリつかみ、リピーター多数。なんと2019年には、食べログ百名店「カレーEAST」に選出された。
その名もユニークな「濃すぎチキン」(中辛)は看板メニュー。チキンたっぷり、みじん切りの玉ねぎに旨味を閉じ込めたカレーだ。水を一切使用せず、濃厚でくせになる一皿。
深すぎヨーロピアン(辛さなし)。果物や野菜をふんだんに使った欧風カレー。深いコクと華やかなスパイス感が楽しいカフェカレーだ。
旨すぎ和ジアン(中辛)も人気メニュー。タイカレー特有のクセを無くし、日本人好みにアレンジしたオリジナルタイカレーだ。
ディナー 17:30-22:00
②マドラスミールス
インド料理、迷ったらココ!
こちらも食べログ百名店2019「カレーEAST」。近場にいくつもあるものなのだろうか。これは激戦区と呼ぶべきだろう。
「マドラスミールス」は新丸子駅から260メートルのインド料理屋。ちょっと怪しげな外装がゲストを迎える。中は意外と広々としていておしゃれ。座敷席もあり、ファミリーでの訪問もあり。
マドラスとは、ベンガル湾に面する都市、チェンナイの旧名である。IT関連やビジネス・アウトソーシングで有名だ。
ふつうのインド料理屋ではなかなか提供されないラッサム(トマト、タマリンドなどを黒胡椒などで味付けしたスープ)、サンバル(豆とナスなどの野菜を煮込んだスープ)、ポリヤル(豆と野菜の炒め物)、ドーサ(クレープのような料理)、パロタ(クロワッサンのような折り込みがあるパン)、ビリヤニ(炊き込みご飯)などのメニューもある。インド料理通も納得の名店だ。
どのカレーもさらっとしていて、油感なく優しい味。チキンは少し辛いという案内があるが、それでも日本人向けに抑えられているようだ。
マニアの方は「百名店ハシゴ」にチャレンジしてみては?
ディナー:17:30-22:00
③100時間カレー AMAZING
煮込んだカレーは好きですか
めしレポで何度も紹介させてもらっている「グランツリー武蔵小杉」。東京発のグルメが集まるこのショッピングモールで人気を集めるのが、「100時間カレー Amazing」だ。
激戦区神田で磨かれた本格派のカレーライス。厳選黒毛和牛と香味野菜、果物の旨味を100時間以上かけて溶け込ませた欧風となっている。
玉ねぎ、人参、にんにく、生姜、トマト、リンゴ、バナナ、マンゴー等の香味野菜と果物を飴色になる迄ひたすら炒める。
寸胴に移し、大量の牛を香草やセロリと一緒に、トロトロになる迄じっくり時間をかけて煮込む。牛だし、薬膳効果の高いスパイスを溶け込ませながら数日煮込めば…。
「100時間カレー」の完成だ。
④マヤレストラン
ランチセットがお得
武蔵小杉から徒歩5分。こちらも食べログ評価3.5以上の名店だ。
インド料理屋にしては都会風の装いが魅力だ。居心地の良い落ち着いた空間で、多彩な本格インド料理を味わえる。
チキン、マトン、シーフード、ベジタブルをベースに豊富な種類の奥深いインドカレーと、タンドール釜で焼くナンをはじめとする、本格インド料理を楽しめる。
自慢の逸品がお得に味わえる、10種類以上のランチセットを用意。サラダ、ナン、ライス、ドリンクがついて800円〜とお得。「マヤスペシャルターリセット」はシークカバブチキンティッカがさらについて1200円。
チキンティッカはタンドリーチキンを骨なし、かつ食べやすい大きさにカットしたもの。ヨーグルトやスパイスでマリネされ、インド料理独特の香味が楽しめる。
ディナー17:30-23:00
日曜、祝日
ランチ11:00-15:00
ディナー15:00-17:30
⑤コピーピー 小杉店
お待ちかねタイカレー
「コピーピー」(Koh Phi Phi)はタイ語でピピ島という意味だ。タイ・プーケットの南東に浮かぶ6つの島は美しい自然とサンゴ礁、エメラルドグリーンの海に囲まれたこの世の楽園。映画「ザ・ビーチ」の舞台にもなっている。
ディカプリオも唸った(?)リゾートならではの陽気なグルメを楽しめる名店だ。
グリーンカレーは本場らしい辛さが立つが、ココナッツの甘みとコクがあってやみつきになる味。
せっかくならば充実のサイドメニューをぜひ。豚トロ炙り焼き東北スタイルはタイ式おつまみの定番。スパイスダレが絶妙だ。
海老丸ごと揚げ春巻きも美味。うーん、これぞアジアン。
⑥パンジャビ ダバ
ビリヤニもご一緒に
こちらはパキスタン料理のお店。
ランチカレーは6種類あるが、おすすめ「カラチゴーシュ」は骨付きラムの辛口カレー。サラダ、ドリンクがついて、ナンのおかわり自由。そのほか①日替わり野菜カレー(この日はミックスベジタブル)(辛口)、②本日のおすすめカレー、③マトンカレー(辛口)、④キーマカレー(中辛)、⑤バターチキンカレー(マイルド)、⑥豆カレー(マイルド)がある。
ドリンクはラッシー、マンゴーラッシー、チャイ(ホットorアイス)など7種類。
ビリヤニはスパイスと米、肉、魚、卵や野菜などからつくる混ぜご飯だ。チキンビリヤニは、バスマティライスがパラパラとした美味しいビリヤニ。ヨーグルトサラダの「ライタ」付きで、酸味のアクセントがさわやか。ミントの葉が散らしてあり、心地よい清涼感もある。
17:00-23:30(LO 22:30)
⑦スープカレー syukur 武蔵小杉店
本格札幌スタイル
武蔵小杉駅南口から徒歩5分。札幌ではお馴染みのスープカレーだが、武蔵小杉では唯一の専門店がこちら。
スープカレーはスパイスの効いたさらさらのスープに大きな具材が特徴。スープは牛や豚などの肉や骨、野菜から取ったダシに、スパイスペーストを合わせて作る。現在、札幌市内でスープカレーを提供する店は200店を超えるという。
骨付きチキンのスープカレー。辛さと酸味と、奥行き感のある旨味。エスニックな薬味がマニアを虜にする。骨付きチキンは骨から身がホロホロと崩れるような柔らかさで、食べ手応えも十分だ。
辛さは7段階選べるので、チャレンジャーは果敢に挑戦を。
ディナー 17:30-22:00
[土曜・日曜・祝日] 11:30-15:00、18:00-23:00
⑧サザンミールスカフェ
南インドを忘れるな!
インド料理屋のナンはどうしてあんなに大きいのか、知っていますか。
インドカレーを注文すると必ずと言っていいほどターリー皿(大きな銀皿)のうえにこれまた銀皿のカレー、サラダ、少量のライスが盛られてくる。そしてお皿からはみ出んばかりの巨大ナン。
しかしそもそもインドでは、これほど大きなナンは一般的ではない。あまり原価が高くないナンを、大きくすればするほど日本人が喜ぶようになり、お店どうしの競争も相まってどんどん肥大化したという。「大きなナン」は日本独自の文化だ。
「サザンミールスカフェ」は前述「バンジャビ ダバ」の系列店。サザンミールスでは主に南インドの料理を提供する。
マトンカレー(羊)。クラシックなマトンカレーという感じで、大きな骨付き肉が入っている。脂身も少し付いているため、マトン固有の香りにスパイスの香りが混ざって、なんとも独特なインド風の味わい。辛さは控えめ、肉の旨みが出ていて美味。
⑨新丸子カレー工房 パルコ
手軽で本格なカレーライス
うまいカレーを腹一杯、だけどチェーンとはひと味違うものを…。
そんなあなたにおすすめの駅前カレー店、「新丸子カレー工房 パルコ」。
新丸子駅から40メートルという立地だ。
日本的、家庭的なルーと、ガッツリ、パワー系のトッピングの数々。お店のおすすめ、タルタル南蛮が絶品。鶏の唐揚げにタルタルソースがたっぷりとかかっている。
所謂チキン南蛮とは異なるが、カレーにはこの唐揚げがぴったり。キャベツの千切りが添えられており、油っこいタルタル南蛮との相性抜群。
サービスで提供される乳酸菌飲料もカレーに合う。これは日本のラッシーか。
[土曜・日曜・祝日] 11:00-21:00
⑩JAGA 武蔵小杉店
駅前インド留学 JAGA
武蔵小杉から元住吉へと続く法政通り。その通り沿いにあるインド料理屋が「JAGA」だ。陽気でエキゾチックな看板が目印。
ランチはナン、ライスが食べ放題、サラダ・ドリンク付きで820円〜とかなりお得。
おすすめはキーマカレー。辛さは「マイルド~3辛」の中から選べる。3辛を選ぶと真っ赤なルーが出て驚かされるが、辛さはひき肉の旨味との相性バッチリだ。
濃いめのラッシーでさっぱりすっきり。インドの真髄を味わって、人生観がちょっと変わるかも!?