若い町のフレッシュなスイーツ
つい数年前まで武蔵小杉の景色はまるで違った。全国でその地名を知る人はほとんどいなかったこの土地が、今では「住みたい街ランキング」の常連である。
そんな新興勢力は「F1層」の支持率が高い。スイーツひしめく東横線のなかでもとりわけ大学生が集まりやすい武蔵小杉で、ケーキ、フレンチトースト、パフェなどオールジャンルの名店を厳選してご紹介。
①ザ・フレンチトースト ファクトリー 武蔵小杉店
世界一の幸福感
「グランツリー武蔵小杉」の2階からのご紹介。
家庭でも比較的手軽につくることができ、幅広い世代に人気のスイーツ、フレンチトースト。「ザ・フレンチトースト ファクトリー」はそんな世界中で愛される甘味の専門店だ。チョコレート色のテーブルや椅子、レンガを敷き詰めたような壁、高い天井や広々とした空間で、ひと味違うフレンチトーストを。
「丸型の厚切りパンで焼きあげた“世界一の幸福感”を味わえる」と謳っている。オリジナルの丸型、厚切りのパンにアパレイユをたっぷりしみ込ませた極上のトースト。
おすすめは「FIT クラシックトースト」。生地は分厚く、ふわふわトロトロだ。トーストの脇にはホイップバター、北海道産生クリームとハチミツ、ハニーホイップ、パンケーキシロップ、イチゴ、バナナなどが添えられている。発酵バターの塩味とハニーホイップの甘さが絶妙。
②クチュール ベイク
仕立て屋の中のカフェ
武蔵小杉駅からおよそ300メートル。小杉町のおしゃれな仕立て屋の中にある。オーダーメイドスーツならぬオーダーメイドクッキーが自慢の小さなカフェだ。
さっぱりレモン水のお冷をすすりながら待つと、出されるのは香り高いこだわりのコーヒー。これが焼き菓子との相性抜群である。
「よくばりアソート」はお好みのケーキ、クッキー2種とコーヒーor紅茶がいただけて1100円。よくばりながら、お得にお茶できる。
ブルーベリーのチーズケーキ。酸味の強すぎない優しいベリーの実とチーズの甘味がマッチ。ベースのクッキー生地もしっとり柔らかく美味。
一人ひとりのメッセージを一枚のアイシングクッキーに仕立てる「クチュールクッキー」も人気のサービスだ。
③ベーグルアンドベーグル
専門店のこだわり
ベーグルってなんでしょう。言葉は知っているけれど、それがどんなものかちゃんと答えられますか?
ご紹介するのは全国にお店を展開するベーグルの専門店、「ベーグル&ベーグル」。武蔵小杉は東急ビルの中に店舗がある。
小麦粉の生地を細く伸ばし、円形につないで発酵させる。その生地を茹でた後、オーブンで焼く。外はカリッと、中は柔らかくもっちりとした食感。17世紀のユダヤ人コミュニティで生まれたとされる。
シナモンレーズン。シナモン香る生地に甘くて酸っぱいレーズンを練り込んだ人気のベーグルだ。シナモンは控えめなので幅広く愛される、クラシックな一品。
ホワイトチョコミント。今ブームが到来中のミントとホワイトチョコのカップリング。爽やかなベーグルで、チョコミン党にもおすすめ。
④喫茶まりも
レトロ喫茶でカスタードプリン
新丸子駅東口にある昔ながらの喫茶店。創業は1963年、東京オリンピックの前から60年続く「喫茶まりも」。
ワインレッドの革が張られたソファと白いテーブル。いつの時代も喫茶の席だけはゆとりをもたらしてくれるもの。
カスタードプリン。ゼリーのようにぐらぐら柔らかいプリンが主流となった後、最近になって再び「かたいプリン」の波がきている。きっと「まりも」のプリンは時代の移りを、揺らぐことのない落ち着きをもって見つめてきただろう。カラメルソースがほろ苦い。
日吉にあった姉妹店は閉店となってしまった。こんな喫茶店がこの先もあり続けますように。
⑤HanaCAFE nappa69
体に優しい心が嬉しい料理
武蔵小杉駅徒歩5分、新丸子駅から150メートル。住宅外のあいだを縫うように進むと、西洋の田舎のようなあたたかみあるエントランスがおしゃれな「HanaCAFE nappa69」。
手塗りの生成色の壁に木のぬくもりを感じる椅子とテーブル、お気に入りのソファーでひといき。「おひとりさま」にも嬉しいカウンターが充実。
全てのメニューが一つ一つ手作り。玄米や有機野菜、旬の地産野菜を中心にした「体に優しい心が嬉しいお料理」がコンセプトだ。
チョコレートパフェは大人向け。甘さ控えめでチョコはビター系のおしゃれなパフェだ。リキュールなどは効いていないので苦手な人もご安心を。
チーズケーキはなめらかで、ぎゅっと凝縮された食感。この濃厚さはキャラメルソースとの相性が抜群だ。
⑥3 STARS PANCAKE
低反発パンケーキ
リピーター続出のスターパンケーキ屋。多種多様なパンケーキを味わえる人気店だ。
三ツ星パンケーキ 1,200円。添えられたバニラアイスクリームはしっかりバニラビーンズも入っている。北海道産、量も結構たっぷり。生クリームは濃厚でいてさっぱり。カナダ産オーガニックメープルシロップをかけて召し上がれ。
見た目も美しいモンブランパンケーキ。パンケーキの上に雲のように守られた生クリーム。雲の上の仙人ことモンブランがまた可愛らしい。映えスイーツ極まれり。ふわっとしていて軽い生地が生クリームやモンブランと食べ合わせてもヘビーにならず。上品な甘さを最後まで楽しめる。
⑦ワイアードカフェ
デニッシュでフレンチトースト
武蔵小杉東急スクエア4階にあるスイーツ、おしゃれな無国籍料理が楽しめる「ワイアードカフェ」。「つながり」をテーマに、ヒト・モノ・コトが出会う場所というコンセプト。世界を旅する感覚で、都市生活者の「日常」と「非日常」、「リアル」と「バーチャル」をつなぐ、そんな空間。
東急線の改札口を降りてすぐの立地で利便性も抜群。店内にはインターネットフリーのPC席や、子どもと一緒にゆったり座れるソファー席もある。シーンを選ばないオールデイカフェだ。
フレンチトースト。トッピングは、ヘーゼルナッツとチョコレートのスプレッドを練りこんだホイップクリームとバニラアイス。周りには丸いチョコチップがちりばめられている。フレンチトーストの生地は、厚めのデニッシュパン。ほかではなかなか味わえない食感のスイーツだ。
⑧トップスキーズカフェ
「トップス」のケーキをカフェで!
キーコーヒーが展開する「トップスキーズカフェ」。「あのトップスがカフェに?」と思った人も多いだろう。実はトップス、もともとレストランだったのだ。
いまでは東京・大阪に数多くの店舗を展開するチョコレートケーキ専門店、トップスは1964年東京の赤坂、旧TBS会館内にアメリカンスタイルのレストランとしてオープンした。デザートとして提供されたケーキがあまりにも好評だったため、店舗での販売をはじめ、現在に至る。
トップスのケーキは創業以来原材料にこだわり、今も昔ながらの手作りにこだわっている。また、1998年より甘みをもつオーガニックシュガーを使用。しっとり、バターの香りが感じられるあの垂涎必至のケーキをカフェで。
大元の人気メニュー、カレーライスもおすすめ。
⑨TINY BREAD & CAKE NATURA MARKET
おしゃれなパン屋でカフェタイム
武蔵小杉駅からおよそ200メートル。パリのサンドウィッチ店のような装いのパン、惣菜のお店。
「TINY BREAD & CAKE NATURA MARKET」はその名のとおり、小ぶりでおいしい焼き立てパンが売りだ。
11:30から14:00までがランチタイム。タイニーブレッドランチは限定20食の人気メニュー。アンティパストプレート、ディップ&バター、パンの盛り合わせ、選べるメインディッシュ、ミネストローネに本日の紅茶までついて1500円ほど。紅茶はこだわりのスリランカ産だ。おしゃれかつ満足感たっぷりのランチにもってこい。
生クリームパン。冷やして食べる珍しいクリームパン。中はふわふわの生クリームパンとプリンのような濃厚クリームが入っている。
ドリンクを注文すれば、ベーカリーで買ったパンを店内で食べられるのが嬉しい。