マニアの人も、そうでない人も「専門店」へ!
あなたは「違い」がわかりますか?
コーヒーとは本来、果実である豆の「酸味」や「甘み」を楽しむものである。ところが世間や飲食店にあふれているのは酸化して黒ずんだ「コーヒーもどき」ばかり。
違いの分かるあなたも、「コーヒーが苦手」というあなたも、「本物」に出会うべきだ。
コーヒーにこだわるお店が多い自由が丘のなかでも選りすぐりの6店をご紹介。
①茶乃子
自家焙煎コーヒーと自家製カレー
ランチ、ディナー、アルコールと万能な昔ながらの珈琲店。外装はおしゃれな山小屋風だ。
「茶乃子」は1980年の開店以来、自由が丘の人々に親しまれてきた。2017年6月から1年半、ビルの建て替えのため休業。2018年末から新しい建物で営業を始めた。
開店以来の名物、自家焙煎コーヒーと自家製カレーはもちろん、夜のメニューとしてワインやタパスも加わった。
シングルオリジンのコーヒーが6種類。
グアテマラのホット。アソデア農園、ブルボン種のスペシャルティコーヒー。厚手のカップで提供される。コーヒーをすすると、きれいないい香り。あっさりとして軽めのとても飲みやすい一杯。果実香の酸味が少し強めで、苦味とのバランスの良いコーヒーだ。
カレーライスは深めのお皿で提供。サラダ・ピクルス付き。サラっとしており、大きなじゃがいもが1つに、大きめの牛肉はとろとろで簡単にほどける。スライスされたゆで卵が2つ、ご飯に乗っかっている。優しい味わいで辛さはほとんど感じない。
【ランチタイム】
11:00-15:00
【バータイム】
18:00-22:00
②十一房珈琲店
希少豆をじっくり抽出
九品仏川緑道沿いにある。カウンター席もあり、おひとりさまにもおすすめのお店。
コーヒーの種類は実に豊富で、ブレンド(3種類)、アイスコーヒー、アレンジコーヒー各種、ストレートコーヒー(14種類)とある。ブレンドコーヒーとストレートコーヒーは、酸味と苦みが星印で表示されている。
カウンターから厨房を眺めると、マスターが豆を選んでミルにかけているのが見える。抽出は創業以来ネルドリップ。
キリマンジャロAAの浅煎り。ロイヤルコペンハーゲンの白磁カップでの提供。鼻に抜けるような甘酸っぱい香りはキリマンジャロ独特のもの。キレの良い酸味も美味。
③カフェ・アンセーニュ・ダングル
クラシックが流れるコーヒー時間
自由が丘駅北口を出て、大井町線線路沿いすぐの喫茶店。表には「フレンチコーヒーとチーズケーキの店」という看板が出ている。
店内は「フランスの田舎の一軒家」というテーマで統一されており、40年以上の歴史を持つ老舗らしい佇まい。全国から「カフェマニア」が集まるほど、通好みの粋な空間。
コーヒーはネルドリップの深煎り。苦みとコクのバランスがとれている。チーズケーキと食べ合わせることで違った顔を見せる。
フランス語でチーズはフロマージュ、ケーキはガトー。自家製のガトーフロマージュはキメの細かいベイクドタイプだ。しっとり上品な甘みがコーヒーとベストマッチ。
落ち着いた雰囲気でゆったりしたいときはお立ち寄りを。
④クロッシング
あなたの好みがきっと見つかる
自由が丘駅から徒歩3分ほどの場所にあるが、人通りも少なく静かな土地にある。生豆はカウンター奥のスペースに、きっちり整理され保管されている。ブレンド2、シングル4の6種類の豆を提供。
直火式の焙煎機は、バーナーを増設し排気能力を強化、遠火の強火で火を通す。
品種や精製方法、フレーバーなどのチャートを書き、味の特徴をわかりやすく伝えている。コーヒーの知識に蒙くても、「こんなものが好み」と伝えれば、マスターが丁寧に教えてくれる。
⑤カフェアランチャート
レトロな本格喫茶店
アランチャート(Aranciato)とはイタリア語でオレンジ色の意味。オレンジ色は太陽の意を表し、人々に活力を与える。太陽の恵みを沢山浴びた新鮮なコーヒーを通じて心を癒し、人々が楽しく集える場所になるようにと名付けられた。
店主の深澤賢一氏はコーヒー一筋35年、この奥沢に珈琲店を出して24年を数える。曰く「良いコーヒーとは世間でよく言われているようなツンとした青っぽい酸味や嫌な苦み、雑味が口に残らず胸焼けもしない胃にやさしい何杯でも飲める事です。」
コーヒーは果実であり、本来は甘みと酸味を楽しむもの。そんなこだわりが前面にあらわれている。「エルサルバドル・ブルボン」を飲んでみると、芳醇な香りがふわっと広がる。酸味も苦味もほどよく、爽やかなテイストだ。
東急東横線自由が丘より徒歩7~8分
奥沢駅から97m
⑥オニバスコーヒー
コーヒー専門店の新しい風
「ONIBUS」とはポルトガル語で“公共バス”、「万人の為に」という語源を持つ言葉だ。バス停からバス停へと人を繋いでいく日常。そんなバスのように人と人を繋ぐという思いを込めて、オニバスコーヒーと名付けられた。
コーヒーにかかわるすべての人たちの生活を向上させる――。それがONIBUS COFFEEが掲げているミッションでもある。毎年世界中の農園を訪ねて、お店で提供する豆を自分たちの目で、舌で確かめているという。
エスプレッソは酸味がフルーティー。深煎りではなくフレンチローストくらいに抑えてあり、酸味が好きな人にはかなりおすすめ。
東急東横線自由が丘より徒歩7~8分
奥沢駅から97m