アイス、生チョコ日本発祥の地
横浜港の開港から160年以上が経った今もなお、海辺の街並みには異国情緒が漂う。外国人で賑わったこの街には、「横浜発祥」のグルメが数多くある。パン、アイスクリーム、生チョコレートなど、様々なスイーツがここ横浜に伝わった。
老若男女がデート、レジャー、ディナーに集う街となった現在も、横浜のスイーツは日本に誇る食文化のひとつだ。
そんなエキゾチックな文化をもつ横浜の絶品・名物スイーツを厳選して紹介する。
横浜人気おすすめスイーツ14選
①霧笛楼
老舗フレンチのカフェタイム
大佛次郎の小説「霧笛」の舞台となった元町百段坂のふもとに立地することから命名された「霧笛楼(むてきろう)」。元町らしい白亜の外装の美しさも注目だ。
レストランは横浜でも指折りのフレンチの名店だが、ここではケーキ菓子がハマっ子に大人気のカフェ
を紹介する。
レストランに隣接するカフェは、元町マダムに愛される、落ち着いた雰囲気が魅力である。1000円でコーヒー/紅茶も楽しめるケーキセットがおすすめだ。ハニーロールや元町プリンなどの定番メニューは、シンプルで甘すぎない大人のスイーツ。
カフェを出たところにある洋菓子店では、様々な本格スイーツを販売している。なかでも、横浜元町発祥の煉瓦に見立てたチョコレート菓子、その名も「横濱煉瓦」は驚くような美味しさだ。
焼き立てチョコレートケーキにクルミソースを染み込ませておいしさの層を実現。リンゴとブランデーがほのかに香る、シンプルだが奥深いチョコレートケーキだ。
住所:神奈川県横浜市中区元町2-96
②THE ROYAL CAFE YOKOHAMA
「まるで観光列車」の店内で味わう絶品ソフト
2017年7月に運行を開始した、横浜と伊豆を結ぶ観光列車「THE ROYAL EXPRESS」の世界観が体感できるカフェ。
「THE ROYAL EXPRESS」の車両デザイナーである水戸岡鋭治氏が内装デザインを手がけた店内は、赤を基調としたラグジュアリーで落ち着いた雰囲気。
オススメはなんといっても、
看板商品のハンド・ドリップコーヒー
だ。季節のおすすめの豆を注文を受けてから挽き、1杯1杯抽出する。黒みが少なく、透き通った色味と、苦味や雑味のない澄みきった味わいが特徴。特に何も言わなければ砂糖も提供しないのは自信の表れだろうか。事実、砂糖を入れる必要がないほど豆の持つ甘味が引き立っている。
そんなコーヒーと合わせていただきたいスイーツが、オリジナルソフトクリームだ。コーヒーの香りと丸みのある甘さを楽しめるシンプルなソフト。温かいコーヒーとの相性も抜群だ。
住所:神奈川県横浜市西区南幸1-1-1
③バニラビーンズ
専門店のチョコレート
バニラビーンズは2000年創業のチョコレート専門店で、横浜スイーツのニューウェーブだ。こだわりのチョコレート菓子、フェアトレードチョコレートなどのインターネット販売を展開し人気を博している。
ここで紹介するのはカフェ座席もある店舗だ。みなとみらい線「馬車道駅」から万国橋の方へ歩いて3分。モダンなレンガ作りで雰囲気のあるお店がバニラビーンズみなとみらい本店だ。スタイリッシュな店内では、ショップ、カフェ、工房見学の3つの楽しさが満喫できる。
ショコラトリーでは定番のチョコレートドリンクは、外資系の有名ブランドも顔負けの本格濃厚ショコラッペが絶品。
豪勢なショコラタイムを満喫したいなら、「バニラビーンズフォンダンショコラ」で間違いなし。色あざやかなフランボワーズとピスタチオの上に、温かなフォンダンショコラ。さらに冷たいノンホモバニラアイスをトッピングした一品。フォンダンショコラのとろける口どけに、ミルキーで風味の良いなめらかなアイスが絶妙な味わいがたまらない。
住所:神奈川県横浜市中区海岸通5-25-2 シャレール海岸通 1F
④横浜チョコレートファクトリー&ミュージアム
チョコづくしのエンターテインメント
横浜チョコレートファクトリー&ミュージアムは「見る!味わう!お土産も!」がコンセプトの横浜最大級のファクトリー&カフェ一体型チョコレート専門店だ。ガラス張りのファクトリー、できたてのチョコレートが味わえるカフェ、オリジナル商品が並ぶショップなど、楽しみ方は盛りだくさん。
ファクトリーはガラス張り。職人がチョコレートを手づくりしている姿を見学でき、店内にはいつも甘い香りが立ちこめる。また、チョコレートの文化や歴史が学べるミュージアムも併設している。
さて、気になるのはスイーツのお味。話題のタピオカをチョコレートとコラボさせた「タピオカモンスター」は見た目もキュートな「映え」ドリンクだ。全15種類のカラフルなタピオカドリンクにかわいいモンスターアイスをトッピングできる。
横浜の8つの名所をデザインにあしらったボンボンショコラも人気で、“幻のカカオ”ことアリバ
をはじめ、オランジェ、ティラミス、紅茶、フランボワーズ、パッションなど、1粒ごとに異なるフレーバーを楽しめる。横浜観光の手土産に持ってこいだ。
住所:神奈川県横浜市中区山下町97
⑤ガトーよこはま
「伝説」と称されるチーズケーキ
京急線「神奈川駅」から海へ海へと歩いていくと、でかでかと「伝説のチーズケーキ」と書かれた看板が見える。
その昔、神奈川にあった『ガトーしらはま』という店がチーズケーキを出していた。銀座などの百貨店などにも出店し、かなりの固定客がついていたという。しかし、菓子店の命ともいえるレシピが漏洩、さらに安易な資金調達によるトラブルが発生してしまう。そして極め付けは大規模な取り込み詐欺に遭い、ついに経営難となり、廃業となった。
それからというもの、常連客から「あのチーズケーキはどこで手に入るのか?」という問い合わせが殺到し、ガトーしらはまの経営者と交流のあった現ガトーよこはまの社長が営業権を引き継ぎ、復活させた。そう、それが「伝説」たる所以だ。
そんな、大評判のチーズケーキは厳選素材の魅力を最大限に引き出した上質な味わい
。極上クリームチーズにこだわり卵、フレッシュ生クリームを惜しみなく使って焼き上げている。濃厚でずっしりとしたタイプで、ブレンドコーヒーとの相性もバッチリだ。
本店では、横浜から全国各地のファンの舌をうならせてきたチーズケーキを店内で食べられる。
住所:神奈川県横浜市神奈川区栄町89-19
⑥ビルズ
世界一の朝食
横浜が誇る歴史的建造物、赤レンガ倉庫には飲食店も充実していることはあまり知られていない。厳選されたカフェやレストランがひしめくなか、堂々たるパンケーキ屋の名店がこのビルズだ。オーストラリアの料理人、ビルグレンジャー氏が手がけるパンケーキやスクランブルエッグはオーストラリア発。ハリウッドセレブに愛されるシンプルで独創的なメニューを、ここ横浜の地で楽しめる。
生地の中にリコッタチーズを練りこんだリコッタパンケーキは巷では「
世界一の朝食」と称されている。フワフワの食感、ハニーコームバターの甘さとバナナの組み合わせはbillsならではだ。ナイフを入れた瞬間の香りも感動的。生地の密度やしっとり感、甘さ、塩気など、全体のバランスが絶妙。
世界一美しい港町で、世界一上質な朝食を楽しんでみては。
住所:神奈川県横浜市中区新港1-1-2 横浜赤レンガ倉庫2号館 1F
馬車道駅から636m
⑦J.S. PANCAKE CAFE
正統おしゃパンケーキ
みなとみらい駅直通、若者が集う横浜トレンドの中心、マークイズ。その1階に店を構える
「イマドキ」文化の大家とも言えるど直球パンケーキのお店である。
J.S.パンケーキはアパレルブランドJournal Standardが手がけるカフェで、洗練された内観も大きな魅力だ。
さて肝心の
パンケーキは、見た目にも鮮やかなフルーツトッピングたっぷり。イチゴやブルーベリーをたっぷり使用し、まるごと1本のバナナで大満足な1皿に。プレーンまたはキャラメリゼしたフレンチトースト仕立てのパンケーキから選べる。
キャラメルブラウニーパンケーキも独特の味わいでおすすめだ。キャラメル、エスプレッソアイス、ホイップクリームを合わせ、さらにブラウニーを生地にサンドした贅沢な一品。大人や男性の舌に合うかもしれない。
子連れも多い施設なので、ベビーカーの預かりやベビーチェア、キッズメニューの用意があるなど親子で行きやすいのも人気の秘密だ。駅チカで話題のパンケーキを感じるならココ。
住所:神奈川県横浜市西区みなとみらい3-5-1 MARK IS みなとみらい 1F
JR「桜木町」駅より「動く歩道」で徒歩8分
[月曜-木曜]10:00-20:00(L.O. 19:30)
[金曜-日曜・祝日・祝前日]10:00-21:00(L.O. 20:30)
⑧ウエスト ベイカフェ ヨコハマ
オールドスタイルの「ホットケーキ」
横浜駅すぐの高島屋にある、落ち着いてスイーツを楽しめるお店が、ウエスト ベイカフェ。
昭和22年銀座にオープンしたレストラン「ウエスト」を源流とする老舗だ。当初は船旅全盛時代の郵船よりシェフを招いて、街でコーヒー一杯10円の当時、コース1,000円の料理を出していた。しかし開店後わずか半年余りで施行された都条例により「75円以上のメニュー」が禁止されたため、やむなく製菓部門のみを残し、喫茶に転身。ウエストはただ高いコーヒーを飲ませる店ではなく、「文化人」の集う場所としても知られる様になった。そんな「銀ブラ」の流れを汲む本格派の喫茶が出すホットケーキは、いかに。
絵本「ぐりとぐら」のカステラを彷彿とさせる大きさ。バターも、ペラペラの薄切りではなく、温かいホットケーキの上で存在感を放つ厚み。綺麗に焼かれた卵感たっぷりの伝統のケーキ、ご賞味あれ。
住所:神奈川県横浜市西区南幸1-6-31 横浜タカシマヤ 3F
⑨オスロコーヒー
北欧の風 感じるスイーツ
北欧らしいシックな内装でゆったりとコーヒーを楽しめる人気のカフェ、「オスロコーヒー」。エアロプレス、ハンドドリップで抽出したスペシャルティコーヒーも人気の秘密だ。「キング」と「クイーン」の2種類があり、「焙煎度合い」と「抽出方法」によって個性の違う2つの味を楽しめる。キングは甘味・コク味とほどよい苦みを味わえる深煎り・エアロプレス抽出(浸漬法)の舌触り滑らかな味わい。クイーンはフルーティー、フローラルな香りと優しい酸味が特徴だ。こちらは浅煎りのハンドドリップで豆本来の個性を楽しめる。
さて、そんなコーヒーにもぴったりの北欧スイーツがスウェーデンの伝統菓子、「セムラ」だ。中身がくり抜かれたカルダモン味の甘いパンの中にアーモンドペーストと牛乳を混ぜ合わせたものが入れられ、その上にホイップクリームが加えられる。オレンジリキュールが香るブリオッシュパンがオスロコーヒーの特色。ぜひトライしてみては。
住所:神奈川県横浜市西区南幸1-6-31 横浜タカシマヤ 3F
⑩パティスリー シュクレ
地元で愛される和栗モンブラン
住宅街エリアにある、正統派モンブランが評判高いケーキ屋。赤地に金文字の看板がおしゃれな店構えだ。ちなみに、「SUCRE(シュクレ)はフランス語で砂糖の意味。
話題のモンブランは、ベースの抹茶ガレットの苦味が大人の味を演出。和栗の甘さ、クリームの甘さ、カスタードの甘さに続いて、抹茶の苦味で締まりが効いている。宮崎産の栗、アーモンドプードルの香り高い、素材の味が生きたケーキだ。
お店オリジナルのスイーツ「スノーボール」は、文字通り雪のような見た目のクッキー。アーモンド味のボール型クッキーに粉砂糖をまぶしているが、見た目ほど甘くないのが特徴だ。アーモンドとくるみがアクセントの、上品な味わい。
住所: 神奈川県横浜市都筑区仲町台1-30-13 ノースキルズ仲町台102
⑪ラ セゾン
駅チカ喫茶のレトロなスイーツ
横浜駅の地下街にはアパレル、グルメがぎっしりと立ち並ぶ。賑わう地下通路に佇むレトロな空気の喫茶店がラ セゾン。セゾンはフランス語でシーズン、季節のこと。スイーツ、カフェがフランス語を使いがちなのは気のせいか。
モーニングの営業もあり、タバコの煙がもくもくと立つ、昔ながらの喫茶店という印象。喫茶店というか、パーラーのような、駅前の商店街にあるような懐かしい感じがする。
出てくるショートケーキやアップルパイは教科書通りのクラシックな味、見た目。
ごくシンプルなモンブランも、ホッとできる3時のおやつ。
もちろん、喫茶店なのでコーヒーの味も格別。「スイーツにはおいしいコーヒーだね」、そんなあなたにオススメ。
住所: 神奈川県横浜市西区南幸1-4 ダイヤ・キッチン
⑫リトル セーマン
通路に面した隠れ名店
そごうの脇にある通路に店を構えるカフェ。横浜駅からみなとみらいへ続く道、「はまみらいウォーク」にほど近いので、散歩の寄り道にもおすすめ。クレープやサンドイッチなどを揃える。
クレープは500円以下とお手頃で、シンプルなものからフルーツをふんだんに使った豪勢なクレープまで取り揃える。期間限定メニューには要注目だ。
2018年冬のプレミアムストロベリークレープも、イチゴがたっぷりでこぼれおちそうなほど。クレープ生地とイチゴ、クリーム、アイスクリームのコラボレーションがたまらない。
シャインマスカットパフェも旬のフルーツをたっぷり使った期間限定メニューだ。皮ごと食べられるマスカットをぎっしり詰め、生クリームとブルーベリーをトッピング。カップの中にはソフトクリームやバニラアイスクリーム、生クリーム、ブルーベリーソース、ぶどうのジュレが入っておりさまざまな食感を楽しめる。
住所: 神奈川県横浜市西区高島2-19-12 スカイビル B1F
⑬ステラおばさんのクッキー
クッキーを食べたいだけ!
多くの人が聞いたことはあるであろうクッキーの人、「ステラ」の名。製菓会社「アントステラ」の創業者ジョセフ・リー・ダンクルは彼女の甥でした。そう、ステラおばさん。
ペンシルバニアの地で生まれたステラのレシピを今も継ぐ、風味豊かなクッキーを「食べ放題」できるのが、「横浜相鉄ジョイナス店」。筆者は横浜在住なのでこれが当たり前だと思っていたが、食べ放題を実施しているのは横浜に2店舗、あとは秋田と愛知に1店舗ずつで、全国4店舗しかないそうなのだ。
ならば是非、横浜にきた暁には、夢のような「クッキー食べ放題」を体感して欲しい。1ドリンク付きで60分880円だからコストパフォーマンスもなかなかのものでは。
住所: 神奈川県横浜市西区南幸1-5-1 相鉄ジョイナス 1F
⑭ありあけ本館 ハーバーズムーン
あの「ハーバー」のカフェ
「ありあけのハーバー」といえば、CMのメロディーとともに、ハマっ子にはおなじみだ。横浜で産声をあげて60年あまりの、マロンクリームをカステラ生地で包んだ焼菓子だ。その形状は波止場(ハーバー)に到着する船の形を模したもの。薄くソフトなカステラ生地に刻んだ栗と栗餡をやさしく包み込み、しっとりとした食感とお口に広がるマロンの味わいが絶妙。
船と港町横浜を愛してやまない柳原良平画伯でお馴染のオリジナルパッケージも有名だ。
船のイラストは、“クイーン・メリー2”。2009年3月、横浜港に初入港した客船。
そんな横浜を代表する銘菓をカフェでいただけるのがこのありあけ本館。港町のど真ん中、日本大通りを抜けて、本物の横浜を感じてみては。
住所: 神奈川県横浜市中区日本大通36 シティタワー横濱 1F
みなとみらい線「日本大通り」駅 3番出口より徒歩3分
みなとみらい線「元町・中華街」駅 3番出口より徒歩8分