横浜のおすすめステーキ15選【いいお肉が安いお店から高級店まで】

牛が伝わった街

信じられるだろうか。明治期までの日本には、牛肉を食べるという習慣がなかった。安政6年の開港を皮切りに西洋の食文化が伝わり、徐々に高級料理店でも牛が扱われるようになった。
時は経ち、牛肉は私たちの食生活になくてはならないものになった。この記事ではそんな牛肉の味わいをド直球で楽しむステーキのお店を紹介する。
一口にステーキといっても、お手軽なアメリカンダイナースタイルから、カウンターや個室で楽しむ陶板焼き、フレンチなど高級志向なものまで幅広い。
お手軽なもの、ワイルドなものは先頭から、ゆったり上品なお店は後ろで紹介する。

①ハナサキ ブッチャーズ ストア

桜木町から徒歩3分

「ブッチャー」はそう、肉屋さんのこと。「肉屋の出すステーキ」と言われるとおいしそうに思えてしまうのは筆者だけだろうか。
ハナサキ ブッチャーズ ストアは桜木町から野毛の方面へ3分ほど歩いたところにある「灯台下暗し」な穴場。
基本的にはグリル料理を専門に扱い、グリルされたメニューが多い。
お店イチオシのメニューは「アサード」。アサードは「焼かれたもの」を意味するスペイン語で、アルゼンチンなど南米の焼肉料理のことだ。こちらのアサードは2人前でもかなりボリュームがあるうえに2900円というリーズナブルさも魅力である。赤身のさっぱり、それでいてしっかりした肉感の牛は外さない味。豚、鳥も同様にグリルで赤みを残した絶妙な焼き加減。ウインナーは独特のクセがあり、かなり濃厚だ。これも「ワインが進む」と大好評である。

②ミートカフェ オジマ

老舗肉屋の情熱を食す

横浜・野毛で大正12年創業の高級肉店、「尾島」。ギフトも取り扱う、折り紙つきの精肉店だ。市内に5つの店舗があり、代表商品の「濱吟焼豚」をはじめ、濱吟牛肉コロッケや濱吟煮込みビーフシチューなどで人気を博している。
そんな尾島の名とDNAを継ぐ「ミートカフェ オジマ」は尾島のお客からの「尾島商店のお肉はどこで食べられるの？」という声から生まれたという。
2018年のオープンなので、現代的でシックな内装が魅力的。店イチオシのハンバーグステーキは1000円というリーズナブルさで肉厚のハンバーグからジュワッと肉ジルが飛び出すという肉屋の本気ぶりを感じる逸品だ。
パイなどの軽食やお弁当も販売しているので気軽に立ち寄って。

③アメリカンハウス

みなとみらいのど真ん中でアメリカ

みなとみらいエリアからのご紹介。みなとみらい駅から直結のクイーンズスクエア1階、フードコートの奥にあるアメリカンダイナー。窓からは目の前の「コスモワールド」がのぞき、夜は海と夜景を楽しめるロケーション。
さて、とにかくアメリカンな雰囲気で包まれた店内は、バーともダイナーともつかない陽気でいてアダルトな内装。
テーブルにつけばファミリーでも、カウンターに1人でも、窓際にカップルで。色々なシーンで使える。
ハンバーガー、ステーキにコーラとジャンキーでクラシックなアメリカ食を楽しめるのが最大の魅力。「ビーフリブロースステーキ」は付け合わせがマッシュポテトとフライドオニオンというグイグイさ。うーん、アメリカン。

④メキシカンバルタコリブレ 横浜駅前店

メキシコ大使館も認めた本場の味

横浜駅から徒歩2分にレアルメックス（本格メキシコ料理）のお店がオープン。現地食材を使ったタコス、トルティーヤ、ワカモレなどが人気のこちらで食べられる「ステーキ」とは。
「ボリュームMAX」を謳う人気メニュー「ファヒータ」。耳馴染みのない名前かもしれないが、本場では王道の肉料理だ。タコリブレのファヒータは海老、トルティーヤ6枚と頂くがっつり派大満足の一品。肉をしっかり、メキシカンに。
もちろんタコスも絶品だ。お店でじっくりと作ったポークラグーとパクチー&玉葱のサルサとの相性は抜群。そのほかにもビーフ、チキンとアボカドなど様々なタコスを楽しめる。比較的さっぱりしているので女性にもオススメ。

⑤プレイヤーズ

がっつりアメリカン

ステーキを食らうといったら、アメリカンダイナーは欠かせない。「プレイヤーズ」は西海岸の空気が漂うゴリゴリのアメリカンが楽しめるお店。
横浜駅西口から徒歩3分のカリフォルニア。料理、内装、照明など全てがアメリカンなのが良い。
メインはハンバーガーのお店だが、人気のコースでがっつりステーキを楽しめる。
密かに人気を博しているのが骨付きスペアリブプレート。お昼はお手頃な780円。骨にむしゃぶりついてワイルドなランチを。ワンプレートに盛り付けられたスペアリブ、山盛りのサラダにガーリックチップの乗ったご飯で大満足。骨から軽く切り込みが入っており、カットしやすくなっている。肉の甘みの後、あとからピリっと辛さが追う。肉質も柔らかく、脂身もしつこくない。

⑥ステーキ＆熟成肉バルBOTTI 横浜西口店

ブランド牛×熟成

近年大ブームの「熟成肉」のご紹介。
名古屋を中心に複数店舗を展開する肉バル「BOTTI」が横浜に上陸。明治14年からの歴史をもつ国産牛「あいち知多牛」を、熟成させて提供する。肉質はやわらかく、国産牛ならではの甘みを楽しめる。
横浜駅相鉄口から岡野町方面に歩いて徒歩5分、相鉄ムービルの裏手の飲食店雑居ビルにある。内装もイタリアンバルらしいおしゃれな雰囲気で、居心地の良さも人気の理由かもしれない。
看板メニューはあいち知多牛の氷温熟成肉だ。サーロインはやわらかく甘みがありジューシーな霜降りが多いのが特長。サーロインのおとなり、リブロースは適度な脂肪分を含み、旨味があり肉質もきめ細やかで肉の風味はトップクラスである。そのほかにも様々な部位を味わえる。
また、お通しの牛煮込み、カリカリのフライドチキン、じゃがいもの甘さとベーコンの塩味や薫りの調和が見事なポテトサラダなど、サイドのメニューも豊富で美味しい。

⑦横浜肉バル 502

チーズと肉

横浜肉バル502は上質な「京の肉」を使った量り売りステーキが人気だ。京の肉とは、京都府内において生産、肥育されているブランド和牛の総称。「和牛」の呼称が史上はじめて使われたとされる「国牛十図」という巻物に、丹波（現在の京都の一部）の丹波牛という名称が記載されているという歴史を誇る。柔らかくて「肉肉しい」外もも、リブロースを量り売りで好きなだけ楽しめる。
横浜駅西口から400mほどの南幸にあり、アクセスも良好。
さらに特筆すべきは、チーズメニューの豊富さ。幻のチーズと言われる巾着状のブッラータは、ナイフを入れるとモッツアレッラ生地の袋から細モッツァレラとクリームが溢れ出る。石焼きラクレットチーズリゾットも絶品。
肉、ワイン、チーズ、そしてワイン。これが肉バルか。

⑧キッチン スパチュラ

木のぬくもりと肉の迫力

おいしいお肉も食べたいけど、お腹いっぱいにもなりたい！
そんな人におすすめの、粉もんとステーキの二刀流の店だ。
ウッディであたたかみのある内装でお好み焼き、もんじゃ焼きをいただけてさらに黒毛和牛A4ランクのステーキも楽しめるというユニークなお店。
横浜駅西口から徒歩6分、南幸にある。
店の看板は飲み放題付きのコースメニュー。お好み焼き、もんじゃ焼きは食べ放題という楽しいコース。鉄板焼きはセルフスタイルで、豚玉は生地がふんわりとおいしい。
さて、ここでおすすめしたいのが「ここでこんなにおいしいお肉が？」と思ってしまうほど意外性のある本格ステーキ。「黒毛和牛特上ロース」はA4ランクのお肉をわさび醤油でいただく和風スタイルだ。

⑨グリルド エイジング・ビーフ 横浜店

柔らか濃厚「ドライエイジング」

新宿、名古屋などで10店舗以上を展開する「Aging Beef」が横浜でオープン。
芸術的で美しい霜降り、ガツンとパワフルな食べ応えの赤身。両方の魅力をあわせ持つ黒毛和牛ステーキを乾燥熟成させて提供する王道熟成肉のお店だ。
横浜駅きた西口からほど近い鶴屋町にある。
珍しいものがお好きなら熟成魚のカルパッチョから。魚の熟成はなかなか味わえない。
さて、熟成肉セラーから選ぶ30日間“熟成肉は、「一頭買い」のため30種類以上の部位を提供。あなたのベストにきっと出会える。

⑩知喜多 横浜西口店

カウンターでワイングラスを傾けながら

木目調の落ち着いた店内で、こだわりの食材を使用した鉄板焼きを提供するお店。
西区北幸、横浜駅から徒歩3分という素晴らしい立地である。
産地直送で届く四季折々の新鮮な素材を、お客の目の前でシェフが焼き上げる鉄板焼スタイル。お肉は最上級ランクの黒毛和牛だ。
ちょっと贅沢したい日に、頑張ったご褒美に。サービスランチも営業。牛ロースステーキ180グラムをご飯、味噌汁、デザート、コーヒーと一緒に。2140円とお得感たっぷり。
ディナーコースは「チキタコース」がおすすめ。オードブル一皿、「本日の気まぐれ料理」、サラダ、鮮魚の鉄板焼き。そしてフィレorサーロインの国産牛ステーキが登場。
駅近で贅沢な鉄板焼きを食べるならここ。

⑪ステーキハウスみや

川の流れを眺めながら

チェーン店の「ステーキ宮」とは無関係なので注意。

古風な木造の建物、店内も質素で閑静。窓からは流れる川の様子が見える。黒服のウェイターが迎え、高級感が漂う。小さいお店なのでぜひ予約を。牛ヒレは厚みを売りとしながらもその柔らかさとほんのり甘い脂は実に繊細。
店の名物ともなっているTボーンステーキは、想像より骨が小さく食べやすい。骨のまわりはまた格別に柔らかいのでやみつきになる。とはいえTボーンを提供するお店はそう多くないので貴重だ。
お手頃価格のランチもある。食後は駅まで10分ほどの距離が腹ごなしにちょうど良かったり。

⑫アライヤ ネスト

老舗牛鍋処のステーキ

荒井屋は開港当初から横浜で人気を博した牛鍋の本流。そんな荒井屋が、時を経た横浜で満を持してオープンしたダイニングバーが「アライヤ ネスト」。
隠れ家をコンセプトとしており、扉を開け階段を上がるとこだわりの空間が広がる。２階はカウンター席が中心で、目の前で料理が出来るところを楽しめる。創業より牛鍋屋として培ってきた肉の目利きの技術と、新しい感性が織り成す豊富なメニュー。写真はその日に美味しい部位を厳選する仙台黒毛和牛の『もも肉のステーキ』。
毎朝九州から空輸される朝採りの鮮魚、あえてソースなしで提供する『尾崎牛のハンバーグ』など素材への妥協のないこだわりが光る。

⑬フレンチレストラン にき亭 そごう横浜店

ステーキが美味しいフレンチ

繊細さが魅力のフレンチでは、ひとあじ違うお肉を味わえる。
フレンチレストラン にき亭では、「フランス料理はその土地に根ざした料理であるべき」という考えから、地産地消をベースにした料理を提供する。地元三浦半島の農家から届く新鮮な野菜、茅ヶ崎魚市場直送の鮮魚など厳選された食材を使った季節のメニューが楽しめる。
メインは選べるので魚や鶏、豚もあるが、おすすめはエイジングビーフのステーキ（季節により提供がない場合も）。甘みが強いので、まずはソースをつけずにそのまま。

⑭鉄板焼　一如

鉄板焼き×和食×ワイン

「和ダイニング一如」の姉妹店「鉄板焼 一如」は、鹿児島県産黒毛和牛、こだわりの魚介類、野菜など新鮮で美味しい食材をふんだんに使った鉄板焼きや和食を楽しめるお店だ。お洒落な和モダンの店内は、落ち着きのある穴場的、隠れ家空間。和食好きな日本人のためのステーキがここにある。
煮物、サラダ、お豆腐、握りなどは美味しい和食屋のイメージ。もちろん鯛の鉄板焼きや和牛のステーキは鉄板焼きの専門店のクオリティ。それでいて居酒屋並みのフードとドリンクの豊富さだから楽しみ尽くせない。
コースは6,000円から11,000円まで4つの用意があり、それぞれが価格以上の豪華さだ。

⑮鉄板焼き 牛鳴

隠れ家的鉄板焼き店

デートにもおすすめの落ち着いた雰囲気の鉄板焼きのお店。プロの目利きによって厳選されたA5和牛のみを使用し、カッティング技術で和牛のポテンシャルを引き出す。
暗めのシックな雰囲気で統一された店内は、大人の会食にぴったり。
人気ナンバーワンは「紫陽花コース」。炙り寿司は寿司屋で修行を積んだという料理人が握る。表面を軽く炙り、くちどけの良さが特徴。「鮮魚のソテー」はその日特に鮮度の良い魚を使用。一例はオマール海老。生きている状態を捌いてくれる。アメリケーヌソースで頂く。お待ちかねの国産黒毛和牛のステーキは、目の前で焼きあがる調理過程を見ることができる。これぞ鉄板焼きの醍醐味。ソースは泡醤油と塩、わさび、ガーリックチップをお好みで。ふんわりとした味でお肉の美味しさを邪魔しない泡醤油がおすすめ。