実は！中華の激戦区
三宮の町は、意外にも安くてうまい中華がひしめいている。歴史も長い名店揃いのなかでも、高評価を得て神戸っ子にも愛され続ける名店だけを選りすぐってご紹介。
ここに掲載するお店は、全て「食べログ3.5以上」！ 観光にも、普段使いの再発見にも、この記事を参考にしてみては。
①鴻華園
裏路地の超名店
三宮駅から東北、生田警察から北へ山手幹線を北へ渡って路地を入ったらあるベトナム料理・中華料理のお店。ベトナム出身のオーナーが本格広東料理とベトナム料理を繰り出す人気店だ。壁には有名人の色紙が多数見られ、政界のビッグネームもちらほら。
ランチは8種類あり全て750円とリーズナブル。食欲旺盛なあなたにはプラス700円でラーメンもつけられる。
人気メニューは麻婆豆腐。ベテラン女将が提供してくれる麻婆豆腐にご飯、ザーサイ、大根のサラダに卵スープ、とシンプルな構成。麻婆豆腐は麻辣ではなく食べやすい辛さになっている。ひき肉も多く片栗粉でとろみをつけたタイプだ。机上のラー油をお好みで追加して。
卵スープは鶏出汁が効いて美味。
名物の蒸し春巻きは、はじめて食した人に自家製のモチモチの皮に感動を与える。モチモチの皮の非常に素晴らしい食感と、中の甘い味付けの挽肉とのハーモニーは実に絶妙な美味さ。
その他、ベトナム料理をオマージュした厚揚げとミンチの煮込みや、少し太麺のビーフン料理も非常に美味と評判だ。
②味香苑 １号店
個性的なカジュアル中華
生田ロード沿いのプリンセスコートビル８階、エレベーターから出るとそこはエントランス。味香苑 １号店は、テーブル席の店内が町中華というより落ち着いた中華料理店の雰囲気だ。
人気No1という羊肉はぜひモノ。羊肉の串焼きが食べられるお店も珍しいが、新疆省のマトンの串焼きに近い味でかなり美味しいと評判だ。ビールに合うスパイシーさが人気。
前菜の盛り合わせはピータンに蒸し鶏、クラゲの酢の物。ピータンはやや硬めで歯応えがある。蒸し鶏はしっとり食感で柔らかい。クラゲはニンニクがよく効いていてまた酒が進む。羊肉のスペアリブは唐辛子をまぶしていただく。臭みなどはほとんどなく、こちらもまた柔らかい。乾し豆腐の一品は乾し豆腐に味噌ベース味の豚肉にきゅうり、ネギを乗せて、北京ダックのような感じ。
③施家菜
瀬戸内の鮮魚と香港コック
神戸の中心地・三宮駅から徒歩10分。旬の食材をふんだんに使った料理が堪能できる「施家菜」。瀬戸内の鮮魚や千葉県の契約農家から仕入れる中国野菜、全国各地の豊かな食材が味わえる。ありとあらゆる素材を香港コックの調理技術で調理し、オリジナルの贅沢な中華料理に仕上げられている。
接待にも利用できる大人の雰囲気。カウンター席もありお一人さまでも入りやすい。
ランチもリーズナブルでお得だ。あんかけやきそばのセットは前菜もついている。
浜名湖産どうまん蟹のシンガポール風黒胡椒炒め。身がしっかり詰まっており、内子がたっぷり入ったノコギリガザミが美味だ。ガーリックと黒胡椒が効いたソースは、余すことなく蒸しパンに絡めて。
土曜、日曜、祝日:11:30-14:00 17:30-21:00
④ぎょうざ専門店 赤萬 三宮店
百名店の餃子
「赤萬」は1960年の創業から約60年間変わらない味で地元民に愛される老舗。食べログ「餃子 百名店」にも選ばれた神戸餃子代表格だ。
メニューは餃子とビールのみ。シンプルにこれだけ。待ってる間はカウンター越しに見える手際のいい餃子の包み方をライブで観ることができる。
シンプルな餡にしっかりと焼き目のついた皮。神戸の餃子の付けダレは味噌ダレがメイン。味噌が結構濃いめでこってりしている。お酢を多めに入れ、醤油、ラー油も加え自分好みに調節。
赤萬の餃子はニンニクが入っているが、野菜が多めでショウガが効いているので後味はさっぱり。皮はカリっと焼き上がるよう極薄。バクッと2人前はあっという間。
⑤天一軒
三宮駅前の台湾料理
JR三ノ宮駅東口から徒歩1分くらい、北側の高架下にある中華料理店。
店内は、カウンター席10席と4人掛けテーブル席3組と個人まりとした感じ。外観も店内も油が染み込んでいて年季が入っている。店外まで並んでいるのをよく見る人気店。
チャーハン。台湾料理テイストなのか、独特の味だ。ラードと思しき独特のコクを出していて、バターのように感じるところもある。玉ねぎが入っているので、その甘味も感じられる。しっとり系のチャーハン。
「タンとしんぞう」。豚のタンと心臓を茹でて、特製のタレで頂く。冷製なので、注文したらママさんがスライスして出してくれる。通常、タンはタン、しんぞうはしんぞうで単品だが、お願いすれば同じ値段で半分ずつ盛って出してくれる。
おすすめの「かたい鶏」。やわらかいとかたいの2種類あるが、おすすめはこちら。理由は、やわらかいはどこの焼き鳥屋にでもある、ももの塩焼きと変わらないから。
使っている「ひね鶏」は、若鳥ではなく大人の鶏で、こちらではしかもオスを使っている。通常オスのひね鶏は硬くて敬遠されるが、逆転の発想で「かたい鶏」として商品化したのだろう。この店の看板商品となっている。味は塩がよく効いた焼き鳥だが、皮がぱりぱりで身がしっかりしていて、歯ごたえ料理好き派にはたまらない。ラー油で少し風味づけして食べて頂くのが、おすすめ。
⑥唐子
大衆中華の王道
JR三宮のすぐ北にある街中華。酸辣湯麺、チャーハンなど定番メニューが高いクオリティで楽しめる。
焼ぎょうざ （350円）一人前6個で他店より厚めの皮が主食より。モチッとした皮が美味い。餡は肉と野菜のバランスが良く、しっかり味が付いていて、そのまま食べてもおいしい。ニラのパンチが結構強めでいて、でもクドくない。焼きは焦げ目しっかりだ。皮が厚いせいか、パリッというよりカリッとした食感が特徴となっている。
ベースは焼き餃子と同じ。水餃子の弱点、皮の水っぽさが全く無い。しっかりめの餡の味も手伝って、そのままで何個でもパクパクいけてしまう。止まらない！ここの水餃子はとりわけ評価が高い。
⑦金山園
深夜も営業の老舗
三宮で26時45分まで営業している老舗台湾料理店。
ぎょうざは小ぶりながらも焼き目がしっかりしていて、皮が焼けた表面が香ばしい。餡に近い内側の本来のもっちりさが残っている部分とのギャップが楽しめ、餡はもちろん味がしっかりしていて美味い。ビールとの相性は間違いない。
水ぎょうざはもっちりとした餃子の皮を楽しむことが出来るひと品。あっさりしていながらも旨さをしっかりと感じることが出来、カウンターにあるニンニク醤油がさらに味を素晴らしいものに変えてくれる。
汁なし麺。台湾料理ならではの逸品。巷で話題のまぜそばさながら、タレが絡んだ味控えめの一杯だ。
⑧元祖中国東北料理 小瀋陽
駅前本格中華
老虎菜（980円）。オーダー時に「辛いですけど大丈夫ですか？」と確認がある。塩ごま油味。青唐辛子が効いていて辛いが、後を引かない爽やかな辛さだ。辛さよりも塩分かなり強め。
じゃがいもとピーマンとナスの香味炒め（900円）。当店おすすめマーク付き。いわゆる地三鮮。じゃがいもの表面がカリカリして中がホクホク、ナスはとろり、ピーマンシャキシャキ。醤油系のやさしい味付けが落ち着く。
羊肉串（150円）はやわらかジューシー、臭みなし。ラム東北料理の定番の串焼きだ。注文すると、唐辛子とクミンが混ざったスパイスが出てくる。ラムはなかなかの脂があり、スパイスをつけて食べると異国の味がして美味。クミンテイストの赤いスパイスをたっぷりまぶすと際限なく食べられる。
10周年を迎える小瀋陽から、皆様へ感謝をこめて贅沢な特別プランも。豪華フカヒレ姿煮をはじめ定番の前菜や揚げ物・炒め物など小瀋陽自慢のお料理をボリューム満点の13品用意。
⑨天竺園
うまいぞモチモチ餃子！
三宮各駅(兵庫)から山側に徒歩7分ほど。水餃子が美味しいと評判の中華料理(上海料理)のお店だ。外観は黄色のテントが歩道に張り出していて看板も黄色。暗くてもよく目立つ。店内は1階と2階に分かれており、厨房のある1階の方が狭くメインフロアは2階。
水餃子。皮はヒダヒダが深めで表面に茹でた小麦粉特有のイイ感じの軽い荒れがある。釜揚げうどんのような美しい艶。ムチッとした気持ちの良い弾力があってちゅるっと口の中に収まる滑らかさもある。この皮はかなり良くできている。
具は普通に豚肉とニラですが豆腐も入っているとか。全体にもちもち感マシマシ。この水餃子は皮の食感に軽い味付けが相まって美味。
青菜炒めはざく切りのチンゲン菜にたっぷりの中華スープを合わせた炒め物。塩味に豚バラ肉と干しエビでコクも加味されている。茎の部分はしゃっきり仕上がっていて葉っぱは他の食材の旨味を吸いこんでしんなり。シンプルながら絶品だ。
⑩金蘭
裏路地の超名店
神戸市中央区三宮町1丁目の三宮センタープラザ東館地下1階にある中華料理店だ。PayPay支払いに対応。店内は綺麗で、テーブル席がゆったり目に配置されていて、中華風の絢爛な音楽が流れています。
夜でも700円台から800円台のリーズナブルなセットメニューが種類豊富にある。
酢豚セット。酢豚、鶏の唐揚げ1個、豚大根、キャベツサラダの3点盛、中華スープ、ご飯という内容で十分すぎるボリューム。
酢豚は豚の唐揚げが一杯入っていて、表面はカリッと仕上がっている。酢豚のあんは酢がきつくなく適度に効いていて旨味に溢れる。
鶏の唐揚げや豚大根もなかなか良く、中華スープは薄味あっさりなれど卵がたっぷりと入っていて、セットのスープとして優秀。
豚角煮。甘い餡に絡まったトロトロの角煮は、旨味がギュッと詰まった食感。濃厚で旨味が染み出し、ご飯が進みまくる逸品だ。
