現在、Uber Eatsは様々な店舗に導入されており、Uber Eatsレストランパートナーの加盟店舗数は年々増加しています。めしレポでは実際にUber Eatsレストランパートナーに加盟しているお店に対して、加盟のきっかけや加盟後の実態について伺いました。
今回、取材したお店は『鉄板焼きとワインF.L.a.T』という広島県広島市中区本通にあるお店です。名前の通り鉄板焼きのお店になり、現在は店舗の運営とデリバリーサービスはUber Eatsのみ導入中です。この記事ではお店の紹介や取材を通して聞けたUber Eatsの活用方法について紹介していきます。
Uber Eatsレストランパートナー『鉄板焼きとワインF.L.a.T』
左:鉄板焼きとワインF.L.a.T 長谷川氏 右:めしレポ 河口
(めしレポ)まずはお店について教えて下さい。
鉄板焼きとワインF.L.a.Tというお店です。広島の本通りからちょっと外れたところにあるお店で2階に位置してます。旬の食材を使った料理と広島にはなかなかない、いろいろな種類のグラスワインを用意しています。F.L.a.Tという名前のとおり、1杯からでも気軽にフラッと寄っていただけるお店作りをしています。
いつからお店をやっていますか?
コロナ禍に入ってオープンし、今年の4月で3年目になります。自分のお店を持ちたくてオープンし、コロナ禍でしたが開店以来たくさんのお客さんが来店してくださり嬉しく思っています。コロナ禍と比べると、段々とお客さんも増えてきています。
どういうお客さんが多いですか?人気メニューはありますか?
どちらかというと女性のほうが多いです。6:4ぐらいで女性の方が来てくれています。人気メニューは「ごぼうチップス」で、リピーターの方は、まずこれを頼んでから他のメニューを探します。
鉄板焼きではなく、ごぼうチップスですか?
お酒のあてになるので、まずは頼む方が多いです。それを摘まみながら鉄板焼き、国産の和牛や旬の魚を頼んでいくような形ですね。
Uber Eatsの導入の経緯
Uber Eats導入のタイミングやきっかけを教えて下さい。
お店をオープンして半年ぐらい経ったときにUber Eats、Wolt、foodpandaを導入しました。当時お店は忙しかったのですが、営業が来ていたタイミングもあり、さらなる認知を獲得しようと思ってやってみました。
その後、フードデリバリーサービスは一度辞めたんですよね?※foodpandaは日本から撤退
はい、辞めました。
一度サービスを入れたら継続が多いと思いますが、辞めた理由は何でしょうか?
その当時は配達員のクオリティが悪かったという事がありました。お店が提供したいものではない状態でお客さんのところに料理が届いてしまったり、お店に対する評価が悪くなると感じて辞めました。
今は配達員のクオリティも上がっていると感じ、3年経ってお店の運営にも慣れてきたので再度Uber Eatsを導入しました。
改めて導入してどうでしたか?
お客さんの評価がダイレクトに飛んで来るのですぐ分かるのですが、配達員の質は改善されていると実感しています。お店でピックアップする時の態度も丁寧な方が多く、悪い評価もありません。
Uber Eatsを導入して売上が増えましたか?
再度導入して2か月なのでまだ直接的に爆増したというのはないです。今、Uber Eatsがやっているプロモーションをやって反応を試しているところです。以前やっていた時は、フードデリバリーサービスを3つ導入しており、月で考えるとそれなりに増えました。売上は増えましたが、3つ導入していた時は商品の売切れが発生した際の各サービスでの管理など大変さもありました。
Uber Eatsを頼んだお客さんがお店に来るなど何か変わったはありますか?
Uber Eatsの利用者と店舗に来る人は結構属性が違っていてそれはあんまり実感ないですね。Uber Eatsは手数料が掛かる分、掲載しているメニューにも金額は反映しているので、どうしてもUber Eatsのほうが値段は高くなっています。その分、配達員さんが家まで運んでくれたりしますが、それでも頼む方がUber Eatsに居るんだなと感じていて利用者の属性は全然違いますね。
Uber Eats専用のメニューを作ったり工夫していることはありますか?
プロモーションは色々見ていて週ごとに予算調整したり、Uber Eats専用のメニューを作って限定商品にするとどれぐらい売れるか考えて試作しているところです。
店舗だとごぼうチップスが人気という事でしたが、Uber Eatsだと何が人気ですか?
店舗と全然違ってUber Eatsだと広島鶏のステーキがかなり出ます。あとサラダ、お好み焼きがでますね。もともとスタンダードなメニューしか載せてないです。
Uber Eatsプロモーションの活用
Uber Eatsのプロモーションはやってますか?
はい、やっています。今だったらお客さん側が2,000円で頼めるクーポンなどやっています。Uber Eats側からどんどんプロモーションの連絡が来るので良いと思ったものは試すようにしています。最初はいかに認知してもらえるかというのが大事なので多少利益無くてもそこは広げるべきだと思ってプロモーションをやってます。
プロモーションやキャンペーンの時に来る人はリピーターになりますか?
これも層に分かれるなと思ってます。クーポンとかキャンペーンを探している人はキャンペーンが無いと利用しないでしょうね。Uber Eatsは全体的に値段が高めになっているのであんまり気にしていない人=リピーターになる人のほうが多いんだなと思います。
出店してすぐにプロモーションは打てますか?
打てます。Uber Eats側でどんどんキャンペーンをやっているのでページに乗っかればすぐにできます。Uber Eatsから登録しているメールアドレスにキャンペーン情報が結構な頻度で来るので、気になるものがあればアクセスして実施できます。
ものによると思いますが、プロモーションをやるにはどれぐらいの費用が掛かりますか?
例えば1週間で1万円売ったとして、掛かる費用として原価とか抜いたとしても若干マイナスになるようなクーポンとかあったりします。それでも普通の広告費に比べると安いなと思います。食べログ、ホットペッパーなどの広告費を日割り計算して金額を考えると高く感じます。Uber Eatsは、プロモーションをやって多少マイナスになったとしても、中長期的に考えるとメリットはあると思ってやっています。
Uber Eatsと食べログ、ホットペッパーを比べて訴求内容や効果は違いますか?
掲載しているだけなので一緒ですが、食べログ、ホットペッパーではどれぐらいお客さんが来てくれるとか保証というのは無く、ただ広告媒体の大きいところ、認知のあるところに僕らが乗っかっているという感じですね。Uber Eatsを利用しているところはまた層が違うので、来店動機を探るようなものではなく、おうちで時間がない忙しい方のためのものだと思っているのでかなり利用方法は分かれていますね。
Uber Eats以外のプロモーションはやってますか?
インスタグラムは1か月、日割りで数百円程度ですが試したことあります。ただ、エンゲージメントを見ても来店回数がわかるわけじゃないので、数値として効果を計測するのは難しいですね。
集客に関して管理アプリは活用していますか?
利用者の属性とかそういうのは全部データで見れるようになっていて、それを見てコアな部分を強化していくようにしています。全部は拾えないので、データ見て施策を考えて実施しての繰り返しです。通常業務に加えて施策の実施や分析などやることは無限にあるので、非常に大変です。
Uber Eatsで売上を伸ばすための秘訣や今取り組んでいることを教えて下さい。
お店にはない、Uber Eatsでしか食べれないメニューの開発はやってます。それから、例えば広島鶏のステーキの場合、鶏のステーキ+ご飯だけじゃなく、お店のちょっとした軽い1品を添えたりします。利用者の属性を考えるとあんまりコスパは気にしなくて良いと思います。
あとはシンプルに美味しいものを作ることですね。僕もたまに注文する側としてUber Eatsを使います。いろいろなお店のお弁当とか食べたりしますが、リピートになるのはシンプルにうまい!って思えるかどうかですね。Uber Eatsはデリバリーなので、お店の雰囲気や接客の良し悪しなどは関係なく、美味しいと思えるかどうか、それを突き詰めてやれるかどうかだけですね。
競合他社の意識や調査はしていますか?
全く気にしていないですね。競合がいないってことはないんでしょうけど。Uber Eatsで頼む人はその日の気分で何かしら頼んでいますよね。特に忙しい人が利用している印象でいくつかの選択肢がある中で大体同じものを頼んでいるのかなーと考えています。そういったところにハマれば良いなと思っています。
Uber Eatsレストランパートナーのメリット・デメリット
Uber Eatsへ加盟する際のメリットとデメリットを紹介した記事はこちらです。まだ見て無い方は是非ご覧ください。
鉄板焼きとワインF.L.a.Tお店情報
広島鶏のステーキを注文
(めしレポ)実際にUber Eatsで人気の広島鶏のステーキをいただきましたが、非常に美味しかったです。
お酒との相性のばっちりです。お店で提供されている「山椒ハイボール」は、山椒の香りと独特の味わいを感じられ、山椒好きにはたまらない一杯となっています。
広島名物も提供していました。どの料理も美味しくこだわりが感じられるメニューでした。