出前館の配達員は、どのくらいの報酬(給料)を得られるのでしょうか? 2023年8/1の報酬改定により、基本報酬が減額となり、距離報酬が廃止され、報酬が大幅にダウンするのではという懸念があります。ただ、出前館公式としてはそうならないようにブーストを上げるなどの対策を講じる見解のようです。改定後の新しい情報をふまえ、出前館配達員の報酬の仕組みや計算方法、支払日などをご紹介します。
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出前館 配達員の報酬の仕組み |
出前館 配達員の報酬の計算方法 |
出前館 配達1件の報酬は? |
出前館 配達員が上手に稼ぐコツ |
出前館 配達員は給料明細をもらえる? |
出前館 配達員には賞与(ボーナス)がある? |
出前館 配達員 報酬の振込日 |
出前館 配達員は確定申告が必要? |
出前館 配達員の報酬の仕組み

まず、出前館の配達員の報酬の仕組みから確認します。
そもそも、出前館の配達員は、
- アルバイト…… 出前館に雇われる
- 業務委託 …… 出前館に雇われない
の2つの形態があります。
この記事でふれるのは、自分の都合にあわせて働ける「業務委託」(フリーランス)です。
業務委託で得られるのは「報酬」
「給料」とは、会社などの雇い主からもらうものです。
その点、業務委託の配達員は、出前館に雇われていないので、給料ではなく「報酬」をもらう、というのが正しい表現になります。
※ 出前館 配達員の登録については、こちらの記事をご覧ください。
出前館 配達員の報酬の計算方法
つづいて、出前館 配達員の報酬は、どのように計算されるかを見ていきましょう。
1件あたりの報酬金額の算出方法は、以下のとおりです。(2023年8/1改定後。以前あった距離報酬はなくなり、ブーストに組み込まれると出前館公式が発表しています)
それぞれの報酬などについて具体的に見ていきます。
基本報酬はいくら?
報酬のベースとなるのが「基本報酬」です。2023年8/1の報酬改定により、基本報酬は
となります。
ちなみに、改定前の基本報酬は一都三県が600円、それ以外のエリアが550円でした。
基本報酬の金額は下がってしまいますが、出前館公式としては、手取りの報酬が減ることがないようにブーストを増やすなどの対策を講じるということです。
以前あった距離報酬とは?
2023年 8/1の改定前の報酬体系には、「距離報酬」というものがありました。これは、ピックアップする店舗から届け先への距離によって決まる報酬のことです。
1km以上から60円、150円などと増え、基本報酬に上乗せされました。
現在、この距離報酬は存在しません。ただし、そのぶん単純に全体的な報酬が減るわけではなく、かわりにブーストが高くなると、出前館公式が発表しています。
ブーストってなに?

ランチやディナーの時間を中心に、報酬が増額される「ブースト」が発生します。
具体的には
夜 17:00 ~ 20:00頃
の時間帯で、倍率は拠点により異なり
です。
まれに3倍のブーストが発生することがあります。
ピークタイム以外でもブーストあり
実際、2倍(3倍はもちろん)のブーストが出ることは頻繁ではありません。
一方で、ピークタイム以外でもブーストが出るという点が、出前館のメリットです。とくに、配達員の数が少ない朝や夜は、高倍率のブーストが出ることがあります。
8/1の改定以降、ブーストが高く出る傾向にある、との現役配達員の声が聞かれます。もっとも、これは改定後まもない8月前半時点なので、今後も推移を見守りたいところです。また、都心か郊外かで違うかもしれません。
出前館 配達1件の報酬は?
出前館 配達員が1件の配達で得られる報酬は、どのくらいなのでしょうか?
例)東京・ランチタイムの場合
たとえば東京の場合、前述のとおり配達1件ごとの基本報酬は400円です。(8/1改定後)
ここに、
- ランチタイム
→ ブースト(報酬アップ)仮に1.5倍
という条件で計算すると、
1件あたりの報酬金額は600円となります。
23年1月の全国平均は750円以上
ちなみに、出前館公式が発表する配達1件あたりの報酬金額は、750円以上(全国平均)です。
ただし、これは2023年1月のデータなので、8月の報酬改定以降どうなっていくかは不透明です。出前館公式としては報酬が大幅に下がることがないように、という姿勢を見せています。
出前館 配達員が上手に稼ぐコツ
出前館の配達員がなるべく多くの報酬を得るにはどうしたらいいでしょう? 7つのコツを紹介します。
① ブーストを利用する
昼食時と夕食時のブースト(追加報酬)を利用するのが一番です。とくに、土日・祝日にはブーストが大幅にアップすることもあります。
また、これまで出前館では雨の日や雪の日のブーストはない、とされていました。しかし、公式サイト上に、
ブーストとは配達距離、曜日や時間帯(休日やお食事時)、天候などを考慮して上乗せされる報酬の名称
と記載があるので、悪天候の日にも高いブーストが出る可能性があります。
② 店の近くで待つ
注文が多く入る人気店は、店の近くて待機すると効率的です。ただし、お客さんや通行人の妨げにならないように気をつけなくてはいけません。
③ ダブルピックをする
2件の配達を同時に受けることを「ダブルピック」といいます。慣れてきたら、効率的に稼ぐためにダブルピックはよい方法です。
マックはダブルピック禁止
ただし、マクドナルドはダブルピックが禁止されています(別々の店舗でも)。また、マクドナルドとモスバーガーなど、他のブランドの場合もNGです。
④ 配達エリアに慣れる
配達員ビギナーなら、まずは土地勘のある場所で配達を始めるのがいいでしょう。
店舗や届け先のルートはアプリ上の地図で示されますが、知っている場所ならさらにスムーズです。
主要スポットの場所を覚える
とくに注文の入りやすいチェーン店の場所は把握しておきましょう。エリア内にある駅やシンボル的な建物、通りや大きな交差点などもチェックしておくと、迷う時間が少なくなります。
⑤ 激戦区の朝をねらう
注文がたくさん入る激戦区にのりこむ場合は、朝がねらいめです。
ランチやディナーの時間は注文数が多いぶん、ライバルも多いです。しかし、朝(または夜遅い時間帯)は、比較的 “穴場” になっています。
場所は、東京なら新宿、池袋、赤坂、六本木などの繁華街のほか、勝どき、月島、晴海といったタワマンエリアも注文を多くとれるでしょう。
⑥ 雨の日、暑い日、寒い日に頑張る
①で書いたとおり、悪天候の日にもブーストが出る可能性があります。また、悪天候の日は単純に注文数が増えるので、多くの案件をとれ、報酬を増やせます。
さらに、多くの注文にこたえるために、出前館としては配達員を確保したいので、高いブーストを出す傾向があります。これは、猛暑が続く真夏の時期なども同じです。
ただし、悪天候での配達はいつも以上に危険が伴いますので、安全第一で慎重に業務にあたるようにしましょう。
出前館 配達員 報酬の振込日
次に、出前館 配達員の報酬がいつ振り込まれるかを見ていきましょう。
報酬精算の締め日は月に2回あります。このため、配達員の報酬は月に2回に分けて振り込まれます。

振込先は、配達員に登録する際に設定した銀行口座です。締め日から数えて、土日・祝日を除いて5日以内に振り込まれます。
出前館 配達員は給料明細をもらえる?
出前館 配達パートナー(業務委託)の仕事では、給料明細はもらえるのでしょうか?
答えは「 NO 」です。
業務委託契約の配達員の場合、出前館側から報酬は支払われますが、「給料」は出ません。ですから、給料明細は存在しないわけです。
もらえるのは「清算書」
給料明細はもらえませんが、報酬金額が記載されている「清算書」はもらえます。
清算書の内容
出前館の清算書には、通常の報酬金額や、キャンペーン期間の報酬金額がそれぞれ記載されています。
清算書はいつどうやって届く?
基本的に、報酬の入金後、1週間(土日祝を除く)を目安にメールで届きます。
自分で把握している金額と相違がある場合は、出前館のサポートセンターにメールで問い合わせが可能です。
出前館 配達員には賞与(ボーナス)がある?

出前館 配達員の仕事に賞与(ボーナス)はあるのでしょうか?
こちらも、答えは「NO」です。
業務委託の場合は、出前館から雇われているわけではないので、「給料」が存在せず、その結果「賞与」もありません。
ボーナスのようなキャンペーンはある!
ただし、頑張って働く配達員にとって、“ボーナス” といえるキャンペーンはあります。
「〇件の配達で〇円」といった追加報酬がもらえるもので、年に2回ほどあります(不定期)。
キャンペーン実施については、配達員専用アプリ、公式サイト、SNS、メールなどで告知されるようです。
※キャンペーンは予告なしで終了することがあります。
出前館 配達員は確定申告が必要?

出前館の配達員(業務委託)は、確定申告が必要か……、
答えは「 YES 」です。
個人事業主として働く人は、確定申告をする必要があります。業務委託の出前館 配達員も、個人事業主に当たるので、原則として確定申告をしなくてはいけません。
そもそも確定申告とは
仕事をして収入を得ると、国に税金を納める必要があります(納税の義務)。具体的な金額は、前年度の所得(収入から経費を差し引いたもの)を申告することで、国が計算します。
この申告を「確定申告」といい、個人事業主が、毎年2月から3月にかけてにおこないます。
確定申告には基準がある
ただし、業務委託で働くすべての出前館 配達員が、確定申告をしなくてはいけないのではありません。
以下に該当する配達員は、確定申告が必要です。
副業の場合 → 年間所得が20万円以上
※ 年間所得がこの金額以下であっても、住民税の申請は別途必要になります。
「所得」は「収入」ではない
ここで覚えておきたいのは、「所得」は「収入(売上)」のことではない、ということです。
をさします。
・自転車代
・ヘルメット代
・ガソリン代
・スマホの通信費
・真冬稼働用の防寒ジャケット
・配達エリアまでの交通費
など、出前館の配達員として働くうえでそろえたものは、必要経費になります。わかるように管理しておくと、確定申告がスムーズです。
他社デリバリーとかけもちなら合算
Uber Eats や Wolt など、他のフードデリバリー(それ以外の仕事もフリーの場合は同じ)とかけもちをしている人は、すべての所得を合算する必要があります。
合算した金額が48万円または20万円以上になる場合、確定申告の対象になります。
節税対策なら「青色申告」
節税対策を考える人は、確定申告をする際「青色申告」を選びましょう。
もう1つの「白色申告」と比べ少し手間がかかりますが、最大65万円の課税所得控除が受けられます。
「青色申告」をするには、税務署に「開業届け」を出していることが条件です。詳しいことは近隣の税務署に聞いてみましょう。
申告もれをするとペナルティがある
確定申告をしなくても大丈夫かな……、そんなことはありません。税金を納めることは国民の義務であり、条件に当てはまれば、確定申告は必ずすべきことです。
税務署の審査はぬかりない
昨今ではフードデリバリー事業者に対する税務署の監視が強化されています。審査の結果、申告もれが判明すると、罰金や利息の支払いなどのペナルティーが科せられます。
出前館配達員になって気軽に報酬をゲット
2023年8/1の報酬改定後の情報を含め、出前館配達員の報酬(給料)について解説しました。基本報酬が下がり、距離報酬がなくなったことで出前館でたくさん稼ぐのは無理なのでは、という声も上がっています。しかし、8/1以降に稼働した配達員の感想を見ると、報酬が大幅に下がるというわけではなさそうです。もちろん今後の状況を要チェックですが、すき間時間でマイペースに働けるメリットは健在。効率的に、そして自由に稼ぎたいという人は、ぜひ出前館の配達員に登録しましょう。(執筆者:めしレポ編集部)